心理カウンセラーの山中望愛(やまなかみらい)です。
今回の記事は正体不明の生きづらさを抱えている方に読んでいただけると生きづらさの正体がわかります。
自分がどのタイプにあてはまるのかがわかるので、ぜひお読みください。
アダルトチルドレンとは?
肉体的・精神的虐待や過干渉など、様々な家庭環境、問題を持つ親の元で育つことで、家庭内トラウマ(心的外傷)によって傷つき、自分の感情との折り合いがつけにくい、対人関係での距離感が適切に取るのが苦手などの、「生きづらさを抱えて生きる人」を意味します。
アダルトチルドレンは、生まれ育った家庭において、家族や自分を守るため、それぞれの「役割」を引きうけます。
家庭の中で求められる役割にはそれぞれ特徴があり、その役割が過剰となっていることも特徴です。
大人になっても、子どものころの過剰なレベルの「役割」と「特徴」を引きずり、社会のなかで生きづらさを抱えるようになったことがアダルトチルドレンの生きづらさとなっています。
アダルトチルドレンの5つのタイプについて
役割には5つのタイプがあります。(タイプ分けは複数ありますが、概念の生みの親であるクラウディア・ブラックのタイプ分けを参照しています)
5つのタイプは固定したものではなく、一人でいくつかの役割を重ねもったり、入れ替わることもあります。
チェック項目はご自身をふりかえる参考になさってください。
ヒーロー(優等生)=家族の期待を一身に背負ったタイプ
□学校では、いつもよい成績をとれるよう努力していた
□責任感がひじょうに強いと感じる
□周囲に能力を評価されなかったら、自分の価値が感じられない
□息抜きをしたり、無邪気になって遊ぶのが苦手
□ミスや失敗をすると、ひどく自分を責めて落ち込んでしまう
□もっともっと努力しなければと、いつも自分を追い立ててしまう
「期待に応えがんばる自分」に価値を置いて育ってきたため、大人になってからも「成果を出し続ける自分」でいようと努力をし続ける傾向があるため、自分にも他者にも厳しく、ゆるみのない状態で生きてしまいがちです。
スケープゴート(身代わり)=家族の問題を行動化するタイプ
□親や教師に反発や怒りをぶつけてきた
□ルールを無視した行動で自分の存在を目立たせようとする
□自分なんかどうでもいいと感じることが多い
□怒りにまかせて相手を非難攻撃することが多い
□ちょっとしたことで周囲との関係がこじれてしまうことが多い
□自分の淋しさや傷をわかってくれる人など、誰もいないと感じる
自分自身に無価値感を感じながら育ってきているため、依存症に陥ったり自傷行為をしてしまうなど、自暴自棄な生き方を選んでしまいがちです。
ロストワン(いなくなった子)=存在しないふりをして生きのびたタイプ
□家庭でも学校でも、なるべく目立たないよう行動してきた
□「素直な子」とほめられるよう行動してきた
□自分を表現したり意見を主張するのが苦手だ
□孤独感を感じることが多い
□自分はいなくてもよい存在なのではないかと感じることが多い
□人生に生きる意味があるなんて思えないことがしばしばある
自分の存在意義を実感できずに育ってきているため、人知れず孤独感を抱えがちで、自分自身の感情や思いを伝える方法を知らないまま大人になっているため、抑鬱的になる可能性もあります。
ピエロ(道化師)=おどけた仮面を被って不安を隠してきたタイプ
□小さい頃から周囲を笑わせよう、なごませようと努めてきた
□自分の不安や弱さを相手に悟られないように努めてきた
□「落ち着きのない子」と言われた
□その場がシラけたり、気まずい雰囲気になるとひじょうに不安を感じる
□人と対決するのが怖い
□「明るい」「軽い」仮面の下の本当のあなたを誰もわかってくれないと感じる
「キャラ」を演じることが常態化してしまっているため、本心や本音を外に出すことができなかったり、自分で先回りして、求められているであろうとする振る舞いを自ら演じてしまうため、精神的に疲弊したりむなしくなったりしがちです。
ケアテイカー(世話役)=親や周囲の面倒を見てきたタイプ
□周囲の役に立つよう、がんばってきた
□自分勝手にならないよう、してほしいことがあってもがまんしてきた
□自分の都合より、他人の都合を優先することが多い
□自分を優先するのは、わがままでいけないことのように感じる
□相手が何を望んでいるのか、ひじょうに敏感に感じ取ることができる
□自分が何をしたいのか、何を感じているのかわからなくなることが多い
「誰かのケアをしている自分」に対して存在意義を感じて育ってきているため、大人になってからも、他者に尽くし過ぎてしまいがちで、本当は助けてほしい側なのに、一生懸命他者の面倒を見たり、他者を支える側にまわって奮闘し、結果として精神的に疲弊してしまいます。
タイプにあてはまったらいけないの?
アダルトチルドレンのタイプは以下の5つのタイプがありました。
家族の期待を一身に背負ったタイプ
家族の問題を行動化するタイプ
存在しないふりをして生きのびたタイプ
おどけた仮面を被って不安を隠してきたタイプ
親や周囲の面倒を見てきたタイプ
タイプ分けを見て、どのような印象を持たれたでしょうか?
小さな頃にそれぞれ身につけた生き方のパターンがあることに気づくのではないでしょうか。
しかし、こうしたパターンは、決していけないものではありません。
その人なりの個性であったり、すぐれた能力として発揮されている場合も多いのです。
正体不明だった生きづらさもタイプやパターンがわかるだけでも、ほっとされる方もいらっしゃると思います。
パターンが過剰となっていて、苦しい場合、早く改善したい場合は、どうぞお試しカウンセリングでお悩みを聞かせてください。
カウンセリングに申し込むことはとても勇気がいることですが、あなたの未来が変わるきっかけとなれたら幸いです。
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